九州シンクロトロン光研究センターでは、DXやリモート化対応を念頭に放射光マイクロCT等で取得した画像データと計測情報等を総合的に取り扱う画像データ・カルテシステム(SAga KArte
System: SAKAS)の開発を進めてきました。本SAKASでは、サンプルの名前や状態、X線カメラの種類や撮像条件、放射光ビームラインの状態などに加えて、再構成など画像処理の諸条件を総合的にTAGファイル(Windowsのiniファイルに準拠)に記録できることが大きな特徴です。これにより、これまで個別管理が必要であった計測や画像処理の諸条件を一括で簡単に管理することが可能になります。更に、SAKASに対応した処理プログラムを利用することで、バッチ処理による複数画像データの自動連続処理も可能になります。
SAKASの仕様書、及びSAKASに対応した制御・処理プログラムが完成しましたので、Githubにて公開します。
・SAKAS仕様書や既発表ポスター
・制御プログラム
・通常CT、位相CT変換プログラム
・屈折コントラスト変換プログラム
・位相アンラッププログラム
・画像再構成プログラム
・共通ライブラリー
今回、SAKASを放射光やX線イメージングにおける共通フォーマットとして普及させるため、各プログラムはいずれもフリー・ソフトウエアと致しました。放射光各施設に加えて、多くの研究機関でご試用頂ければ幸いです。加えて、SAKASの利便性向上等のために、忌憚のないご意見・コメントを頂ければ幸いです。当センターは今後もSAKASの機能向上や安定性向上に努めて参ります。今後とも、ご支援とご協力をお願い致します。
※Githubとは
ソフトウェア開発プロジェクトのための、クラウドを利用したソースコード管理サービス。ソースコードの公開を基本として、だれでもソースコードをダウンロードして、閲覧、コンパイル、実行が可能。また、登録ユーザーであれば、機能の追加、バグの修正などを行い、従来版に統合が可能(要プロジェクト管理者の許可)。
※「SAKAS」ロゴについて
SAKASの普及を目的にロゴを制定いたしました。発表資料等においてご活用ください。
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