インターンシップを体験して

 私は久留米工業高等専門学校の専攻科1年に所属しており、学会や講演会など最新の研究に触れる機会が多くなってきました。その度に感じた事は、人の役に立つ研究であるほど専門分野の幅が広いということです。昔に比べて、複合分野の必要性が高まっていると先生方から良く聞かされており、研究者に必要な知識が膨大になっていることは明らかです。学生が授業以外に新たな知識や技術を得る場として、私はこのインターンシップを選択しました。SAGA-LSには、私が普段触れることのない放射光を利用した測定機器や分析装置が並んでいます。その基礎知識や機器を扱う技術を学習し、私の将来の糧とすることを意識してインターンシップやサマースクール2016に参加させていただきました。また、企業や大学ではない公的研究機関の業務は、進路を決定する上で貴重な体験になるため、公的研究機関で働くことについて考えようと思いました。

 技術実習やサマースクールでは放射光に関する基礎知識や放射光を利用したXAFSやXPS、X線回折など様々な機器について学びました。特にXPSは、今後私が最も使用する可能性が高い分析方法であったために、測定実習を何度かさせていただきました。XPSは超高真空下で行う測定であり、非常に精密で迅速な操作が要求されます。さらに有機薄膜の測定は難易度が高いこともあり、失敗もありましたが、研究員の支援を受けつつ、なんとか測定することができました。なかなか上手くいかなかった経験は、今後の測定の役に立たせたいと思います。

 他に体験した研究支援の実習や事務実習では、大学や企業とは異なる公的研究機関の特徴について考えました。まず、SAGA-LSは、企業と異なり利益ではなく、研究支援によるイノベーションの創出が目的です。したがって先端的な研究は比較的安価で利用できます。一方で大学と異なる点は、測定装置等設備の規模が桁違いであること、ある分野でより高度な学問が展開されること、研究員に求められる専門知識の幅がかなり広いことがありました。これらを理解することは、公的研究機関の利用や働くことを考えるときに判断材料として役に立ちます。

 約三週間あったインターンシップはあっという間に過ぎ、あらゆる面で私の視野を広げてくれました。この経験で得たことが役に立ったと言えるような、今後の学生生活や社会人としての人生を歩んでいきたいと思います。

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