インターンシップを体験して

 私は、昨年の10月8日から今年の1月30日までの約4か月の間、九州シンクロトロン研究センターでインターンシップ生として研修をさせていただきました。私がこの施設をインターンシップ先として希望した理由は、私はこれまでX線回折以外のX線を利用した分析をしたことがなく、この他のX線を利用した分析について原理や特徴について学びたいと思う気持ちがあったからです。
私がこの施設に配属されて初めに行ったことは10月11日に行われた一般公開の準備と、一般公開での小学生や中学生向けの体験教室の工作のアシスタントでした。体験教室で扱った内容が小学生にとっては少し難しく、また当日の来館者が例年よりも多かったため、早く、正確に教えるのは難しかったですが、相手に物事を教えることの大変さについて体験することができました。
10月は一般公開のアシスタントのほかに、ビームラインがシャットダウン期間だったので利用企画課や総務課での事務作業の研修を受けました。私はこれまで長時間のデータ入力といった事務作業を体験したことがなく、最初の方は非常に辛く、またデータの入力ミスなどをすることが多かったのですが、徐々に慣れることができました。また上記の事務作業と並行して、実験ホールで各ビームラインの特徴や原理の説明や、そのビームラインで行うことができる分析について学びました。シンクロトロン光から単色光を取り出す方法や、とりだした単色光を使った分析方法の一部は、私が高専で学んできた基礎的な内容を応用したものだったので、その内容について理解を深めることができました。
また、加速器の運転方法やクライストロンや偏向電磁石などの制御法について研修を受けました。加速器の運転は朝早くから始めないとユーザータイムである10時までに入射が終わらず、またユーザータイムまでに入射が間に合わないと遅れた分だけ運転時間を延長しないといけなくなるので、ユーザーの方だけでなく施設内の様々な人に迷惑がかかってしまうということを学び、非常に重要な仕事であると思いました。
11月と12月はマシンスタディの日にはビームラインに入って装置の調整について研修を受けたり、実験で使用するガス管の作製を行ったりしました。また、ユーザー運転の日には、実際にビームラインに入り、ビームラインでの分析の行い方や分析を行うとどのようなデータが得られるかを学ぶことができました。この中で、ユーザーの方と話し、九州シンクロトロン光研究センターは様々な分野の研究で利用されていることや、他の施設と比べて非常に産業利用がしやすいことなどを知ることができました。
1月は、シンクロトロン光研究センターの装置を使って、私が高専の専攻科研究論文で作製した試料の分析を行いました。分析方法はX線回折とX線光電子分光の2つを行いました。X線回折は私が高専で使用した装置と光源も検出器も異なり、また得られたデータも高専の装置で得られたデータと違っていたため、使用方法や解析方法に非常に悩みましたが、実験結果からは私の知りたかった試料の情報を知ることができました。X線光電子分光に関しても、初めは装置のチャンバー内を真空に引くことができずに非常に苦戦しましたが、実験を何とか行って、私の知りたかった試料の情報を知ることができました。シンクロトロン光のような大掛かりな装置を使える機会はほとんどないので本当に貴重な体験ができたと思います。
4か月という長いようで短い間でしたが高専では体験できないことを多く体験し、私の将来のことについても考えることができたすばらしい機会となりました。いつも私がお世話になった利用企画課及び総務課の皆様方、お忙しい中研修や私の試料の測定を指導してくださったビームライングループ、加速器グループ及びスプリングエイトサービス蠅粒様方、本当にありがとうございました。

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