インターンシップを体験して

私は今年のインターンシップ生として、九州シンクロトロン光研究センターで研修をさせて頂きました。専攻科のインターンシップでこの施設を選んだ理由は、本科生の頃から卒業研究のデータ測定でお世話になっており、専攻科に入ってからもデータ解析に対するアドバイスやここで行われるサマースクールへの参加等で何度もこの施設を利用していたためです。今回の研修では、今まで以上にシンクロトロン光の原理や測定装置の仕組みについて詳しく学び、自分が卒業研究で使用していた試料を再び測定することで、データへの理解もさらに深めていくことを目的として臨みました。研修期間は10月から1月末まででしたが、途中11月に別の研究機関で研修を受けていたので、ここでの研修は約3ヶ月でした。

初日は利用企画課の方で業務内容や施設の管理運営について説明を受けました。次の日からは施設の装置およびそれぞれのビームラインについて、順番に説明を受けながら、利用企画課や総務課で業務のお手伝いをさせて頂きました。また、10月は一般公開が開催されることになっていたので、業務と一緒にそちらの準備も進めていきました。

一般公開では体験教室で工作をする際のアシスタントとして入ることになり、材料の準備と展示するパネルの作成を行いました。当日は、県新産業・基礎科学課の方と佐賀県地域産業支援センター本所の方からの協力もあり、多くの見学者相手にも迅速に対応することができました。当日はほとんど体験教室の部屋を離れることはできませんでしたが、たくさんの方が体験教室に来てくださったので、自分自身もとても楽しむことができました。

実験ホール内ではビームラインだけでなくリニアックと蓄積リング室内も見学し、担当研究員の方々から装置の仕組みや細かい工夫について丁寧に教えて頂きました。装置の見学をする中でどのビームラインも未だ改善が必要な箇所が多くあり、スプリングエイトサービス蠅諒やSPring-8の方と、ユーザーの期待に応えられるよう試行錯誤を繰り返していることを知りました。

12月は大学や企業のユーザーの方々が利用されるということで、利用支援の研修を受けました。試料測定中は、ユーザーの方から利用目的や研究背景、研究の内容について話を聞くことができ、様々な分野でシンクロトロン光が利用されていることが分かりました。また、自分の研究で作製した試料も測定し、データを取らせてもらいました。私の研究テーマはナノ粒子と呼ばれる非常に小さい粒子を作る研究で、材料工学だけでなく生物や医療の分野でも注目されています。ナノ粒子の構造を調べるには、学校の装置だけでは困難であるため、シンクロトロン光のようなエネルギーの強い光を利用することで粒子の構造変化を調査することができます。私はXAFSと呼ばれる試料にX線を照射し、着目元素の局所構造(原子間距離や電子状態)の情報が得られる測定を行いました。測定に時間はかかりましたが、全ての試料のデータを取ることができました。

3ヶ月という短い期間でしたが、利用企画課と総務課、ビームライングループ、加速器グループの方々からはもちろん、大学や企業の方からも多くのことを学ばせてもらいました。このような研究施設に研修生として受け入れてもらえただけでもありがたいことですが、高専ではできない貴重な体験をさせていただき、感謝しています。研究センターの皆様、本当にありがとうございました。 

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