BL07紹介

電子蓄積リングの直線部(LS3)に設置した4T超伝導ウィグラーからの高エネルギーX線を利用して材料評価などを行う新しいビームラインです(写真1)。ビームラインには上流側から、分光されていない白色光の利用が可能な光学ハッチ、分光された単色光の利用が可能な第1実験ハッチ、第2実験ハッチの順でハッチが設置され、これらの実験ハッチの中でX線を利用した様々な実験を行うことが可能です。このビームラインでの利用分野はタンパク質結晶構造解析、イメージング、そして高エネルギーX線を利用したXAFS測定です。2010年度第3期から第2実験ハッチに設置されたXAFS測定装置の利用が可能になりました。XAFSスペクトルの測定に関係する放射光等のパラメータは表1に示す通りです。








BL07(バイオ・イメージングビームライン)の完成により、偏向電磁石からの放射光を利用する従来からのビームライン(BL11、BL15)では測定することのできなかった高エネルギー領域のXAFS測定が可能となり、グリーンイノベーションに関連した材料開発や透明電極の材料開発などへの利用が期待されます。



XAFSスペクトルの測定は、第2実験ハッチ内下流側に設置されたXAFS測定装置を用いて行います。測定装置は、X線や2次電子などの強度を測定する検出器、検出器からの信号を得るための計測機器、試料の位置や向きを制御するための各種ステージ、入射X線の大きさを制限する4象限スリット、そしてこれらの機器をのせる実験定盤から構成されています(写真2)。これらの機器を用いて透過法、蛍光法、転換電収量法の種々の手法により、バルクから薄膜まで様々な形態の試料に対してXAFSスペクトルを測定することができます。

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図1は透過法で測定した錫(Sn)箔から得たK吸収端(〜29.2keV)のXAFSスペクトルです。これだけの高エネルギーX線を利用したXAFSスペクトルの測定はこれまで、SPring-8(兵庫県佐用町)とKEK-PF(茨城県つくば市)でしか行えませんでしたが、当センターはそれを実現する国内で3番目の施設となりました。図2は液晶テレビなどで透明電極として使われているITO薄膜から得られたインジウム(In)K吸収端でのXAFSスペクトルです。測定は転換電子収量法で行っています。薄膜試料においても測定が可能です。



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